お猿さんの時代?
fenestraeさんが南京虐殺についての日本の世論について書いておられる。
○世に「なかった主義」の...
○連続と切断、内なる歴史をどうするか。
もちろんこの問題について語る怖さを十分承知して。
根気よく、あくまで論理的に、そして悲しげに説いてらっしゃる。
しかし、ロジックの根底を支えるものは
- 1.「何が善く・正しいか」という価値判断について、相対的基準からの脱却
- 2.人間は善く・正しくあらねばならない ・・・という人類普遍的な(はずの)倫理観
1.は、根気よくやればなんとか了解させられる。
でも、彼がコンセンサスを得ていると目している2.について日本人は妖しいのである。
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- 2-1.「人は悪を為すものだ」
- 2-2.「だから悪を為すのは人間本来の姿である」
- 2-3.「だから悪を為しても構わない」(暗黙の了解)
となっているから。
2-2.2-3.の間に、現実崇拝を是とするアジア的な「信仰」があるし、
彼らからすれば独・仏の常に理想へ向かって前進する現実の相克は、自然の意思に逆らうことであり、それこそ集合無意識に刻みつけられた畏れとタブーだ。
私はこのアジア的な性向を
「森を出て草原に降り立ったお猿さんの恐怖」
「お猿さんが森へ戻りたがる感情」などと呼んでいる。