科学と技術の歴史

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アテネの学童 バチカン・署名の間

●人類の歴史において、科学・技術の歴史は、どのような役割を果たしてきたか、また、今後どのような役割を果たすべきか。

 題意において、私はまず「人類の歴史」は何を目指して重ねられてきたかを考えた。
 勿論、歴史に意志などない。ただ、歴史は人間が作り上げてきたものだ。少数の歴史上人物の思惑がどうであれ、その時代時代に生きてきた名もない人々の望みも、たえず歴史の形成に関与してきたのは事実だろう。人々の望みとは〓福祉〓幸せであると私は考える。
 現在、大雑把な比較として私たちは過去の人類に較べてかなり幸せである。現在でも悲惨な生活をしている人々の存在を忘れてはいけないが、はるかに便利で快適な生活を送っており、幸せである。そしてその利便性を実現させたのは科学技術である。
 だが、人の幸せはそのような快適さだけではない。また科学技術の恩恵から取り残された人々を無視して本当の「人類の福祉」が実現されてるとも思えない。
 今後の科学技術には個人の快適さや一部の不公正を超えた、より大きな、地球的宇宙的視野から「人類はどうあるべきか。どうあるのが人類の真の福祉なのか?」という命題に対し、過去に発揮してきたような結果を実現させて欲しい。2003年11月放送大学 科学と技術の歴史 課題(500字)

科学史はともかく技術史ってなかなか教えられる人がいないと思う中で道家先生はなかなか貴重な存在だと思います。
この上は、是非日本のアジモフを目指していただきたい。
ギリシア自然哲学からストレンジ理論まで。このテキストも秀逸。
ジェネラリストのための必携書だと個人的には思う。